製品例詳細情報
●MDF
MDFとは、medium density fiberboardの略です。
日本語では、中密度繊維板と呼びます。
木材その他の植物繊維を主原料として、これをパルプ化し接着剤を加え成形した板状製品である繊維板(ファイバーボード、fiberboard)の一つです。
JISでは上記繊維板を密度で3種に分類しています。
すなわち、インシュレーションファイバーボード(密度0.35g/cm^3未満)、MDF(密度0.35g/cm^3以上)、ハードファイバーボード(密度0.8g/cm^3以上)の3種です。
MDFは、その密度は木材と同程度であり木材が持つ異方性が無いため反りや割れがなく均質であることが最大の特徴と言えます。
半面強度が強くないため構造材には用いられず、断熱性、遮音性、厚みが要求されるような家具用途です。
例えば、家具の扉、側板、背板、スピーカーキャビネットなどです。
Photo.1 MDF 材(写真引用:https://makerslove.com/18471.html)
●SPF
SPFとは、spruce, pine and fir lumberの略です。
すなわち、スプルース(エゾ松)、パイン(松)、ファー(モミ)を区別なく販売している北米産の木材商品の略称です。
北米では自然林が上記の3種類の木材が混在している状態であるようです。
このような自然林から、木をイッサイガッサイ伐採し識別する手間を省きそのまま製材し販売し、コストを下げてます。
このため、商品には3種の材が混在することになります。
もちろん入手するSPF商品は、スプルース(エゾ松)、パイン(松)、ファー(モミ)のいずれになるかは選択できませんが、無垢材であることは間違いありません。
よくホームセンターなどでツーバイフォー材として売られているものです。
Photo. 1 SPFワンバイ材(写真引用:https://item.rakuten.co.jp/okamoku-s/c/0000000140/)
●上げ底
上げ底とは、抽斗などの箱物の底部の構造方式に関する用語です。
Photo. 1 をご覧ください。
ここでは、手前の前板を除いて抽斗の2枚の側板と先板と底板を図示しています。
前板、先板の底部に溝を掘り込み、その溝に底板をはめ込む構造方式となっています。
この構造では、底板は側板、先板、前板の各底部より上位に来ますので上げ底という名称となります。
こうすることで、底板の耐荷重は増強するとともに側板、先板、前板で構成する箱の強度も増強します。
他方、上げ底に対してベタ底という構造方式があります。
この方式では、溝を掘らずに側板、先板、前板の底部に底板を釘やビスなどで固定する方式です。
この方式では、底板の耐荷重性能は上げ底より劣ります。
溝を掘る必要が無く、コスト的には有利となります。
Photo. 1 上げ底 (写真引用:https://sakuyakonoha.com/woodcraft/kids-desk-and-bookshelf-4/)
●脚物(あしもの)家具
脚物家具とは、イス、テーブルなどのように脚の付いた家具とお考えください。
ソファ、ベッド、ベンチ、スツールも含まれます。
Photo. 1 にイスを例にして、脚物家具の各部材の名称を示します。
基本的には、4本の脚、4本の幕板、4本の貫(ぬき)、背板、座面から構成されています。
各部材の本数は、全体の機械的強度の関係で増減いたします。
なおテーブルは、イスを構成する脚、幕板、貫そして座面の代わりに天板(甲板)から基本的に構成されます。
Photo.1 脚物家具の各部材の名称 (写真引用:http://cadiy3d.com/wp/archives/5016/)
⇒ 製品例:ソファー用サイドテーブル:四方十字組手の応用
●あられ組接ぎ
組接ぎは2枚組接ぎから始まり、そのあと組数が3枚組接ぎ、5枚組接ぎ、7枚組接ぎと奇数で増えていきます。
7枚組接ぎより先の組接ぎは、ほぞ幅が板厚より小の組接ぎは刻み組接ぎあるいは石畳組接ぎとよび、またほぞ幅が板厚より大の組接ぎはあられ組接ぎと呼びます[L1]。
Photo. 1にあられ組接ぎの例を示します。
ほぞ数を数えると17個ありますので17枚組接ぎと呼ぶこともできます。
ほぞ幅が板厚より大であることがPhoto.1 の右写真 から推測されます。
Photo. 1 あられ組接ぎ(写真引用:http://hedghog.seesaa.net/category/18152487-1.html)
左:くみ上げた様子、右:加工途中