製品例詳細情報
●丸面取り
家具に装飾性をつけるため、家具を構成する板の木端、木口の角(稜)を丸める面取り加工を丸面取り(加工)と呼びます。
手仕事では丸かんなを用います。
機械加工では、木工機械のルーター、あるいはスタンドに設置した電動工具のルーター、トリマー、場合によってはルーター、トリマーを移動させて加工します。
この機械加工の際に用いるビットがボウズ面ビットと呼ぶものであることから、丸面取りをボウズ面取りとよぶこともあります。
ボウズ面とは本来は、加工断面形状が半円である場合の加工面を指すものと考えられます。
●見付(みつけ)と 見込(みこみ)
例えば、框を例に見付と見込を確認してみましょう。
Photo. 1 をご覧ください。
見付とは、正面から見える部分を指します[S2]。
また正面から見たときの材の幅寸法も見付と呼びます[S1]。
他方、見込とは側面から見える部分を指します[S2]。
また側面から見たときの材の奥行寸法も見込と呼びます[S1]。
Photo.1 見付と見込
●面取り
家具を構成する材の角(稜)に対して行う加工を面取りと呼びます。
使用する際の手触りをよくするために板材、角材に行う糸面取りや、ほぞ先の欠けを防止知るために行う入り面(ほぞ先)取りがあります。
その他、主に装飾用途で丸面取り、ボウズ面取り、ひょうたん面取り、銀杏面取りなどがあります。
手加工では、それぞれの面に応じて鉋があります。
他方機械加工では、ルーターを使用した加工となりそれぞれの面に応じたビットがあります。
●螺旋組
まずは Photo.1 をご覧ください。
これが螺旋組です。
6本の角材を相互に60°で交錯させた木組みです。
竹で編みこんだように、6本の角材が互い違いにすなわち千鳥を構成しています。
なお、伝統的建築用語では互い違いに施工することを千鳥といいます。
飛騨組子(千鳥格子)を千鳥状正方格子とみれば、螺旋組は千鳥状六角格子とみることもできます。
螺旋組をわたし流には「らせんぐみ」と読んでいましたが、「ねじくみ」と読んでいるサイトがありました[1]。
「らせん」も「ねじ」も共通しているのはspiralの形状ですが、photo. 1をなぜ螺旋組と言うのかその起源は不明です。
Photo. 1 螺旋組
螺旋組は、3次元的ではなく2次元的木組みですから組子といってよいかもしれません。
組子では Photo.1 の文様を繰り返し単位として、2次元的に広げた文様を作ります。
組子では、螺旋組のような六角形上の文様を籠目(篭目)と読んでいます。
両者で差異が1点あります、それは籠目組子の場合は一般的には螺旋組のように千鳥状にはなってなく単純な相欠きで構成するという点です[2]。
ただ組子の場合でも、籠目を千鳥状で構成したものを特に地獄組の籠目という呼び方で表現しています[3]。
地獄組の意味は、一旦組んだら2度と外せないという意味です[4]。
また地獄組の籠目を本籠目とも呼んでいるようです[5]。
この地獄組という名称の意味を敷衍すると、螺旋組の読みは「らせん」ではなく「ねじ」の方に軍配があがりそうです。
なぜならば、「ねじ」も一旦締め付けたら緩めるのが困難ですので地獄に通じます。
[1]:http://cgi2.mediamix.ne.jp/~t9691/user-cgi/tubuyaki/cgi/wnewsp.cgi
[2]:https://www.tanihata.co.jp/products/minikumiko/kagome.htm
[3]:http://www.kudotategu.com/k2.htm
[4]:http://www.kudotategu.com/k4.htm
●相欠き接ぎ(あいかきつぎ)
長さ方向には相手の角材の幅wだけ、また深さ方向には板厚tの半分 d=t/2 を欠き取り、互いに交差させ嵌め合い組む接合です。
直交させて組む十字相欠き接ぎ(じゅうじあいかきつぎ)、T字相欠き接ぎ(T じあいかきつぎ)、斜行させて組む斜め相欠き接ぎ(ななめあいかきつぎ)があります。